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耐震等級0の家




 

地震のおおい日本では 耐震は大事!(それだけに偏るのもどうかとはおもいますが)


歴史的には 身分社会で 権力者や 財力のある人の家は 伝統工法でしっかりつくられていましたが(ある程度土地に余裕があるし 長屋のように密集してないし)

 

そもそも江戸のはじめから明暦の大火で お城の天守閣すらなくなるような江戸は

破壊消火で 家を壊して延焼を食い止めて 燃え尽きさせる消火方法です。一定規模の火災になると。

作っては壊す スクラップビルドな日本の家の文化は江戸時代から始まっている!


第二の転機は関東大震災 火災につよいレンガは地震で崩れ 木造家屋の瓦はそのころできた桟葺き瓦は 土の上にのせずとも 桟に引掛けて釘うてばよいので 屋根に防火層が無かった。 運悪く 震災の日の午後から風速10メートル近い南風が吹いて火の粉が 瓦が落ちたあとの杉皮の防水層に落ちて引火して 未曾有の大火災になりました。


焼け出されたバラックからやっと復興したころにまた大空襲で焼かれてまた簡易的な家を作り出す。


戦前は実に8割が 借家住まいで 持ち家のひとはすくなかった。  戦後すぐに 焼け出された人や身寄りを失ったひとが相次いだので 借りる側の権利を手厚く保護する借地借家法ができました。 今に残る問題の多い法律です。

取り戻せない土地なら 払い下げて売ってしまおうとなって 借家人が家を買い取ったのが持ち家文化の始まりらしいです。

首都圏の土地を埋め尽くすほど家を建て続けることを政府と銀行が主導してきたのが今の結果です


少しでも多く建てろ建てろの時代には 建築基準法は 「最低水準」だけを示すかたちになりました。


一般的な町場の家の 主になって丈夫さを担保していたのは 大工さん

だから 早く終わらせてお金にしたい人と 魂 込めて丈夫さを追求している大工さんとは雲泥の差があります。

壁という壁に全て筋交い入れるような大工さんもいましたね。

いまはバランスという問題もあるので良しとはされていませんが努力だとは思います。


家もだんだん余るようになれば品質をちゃんと裏付けられた 設計士さんの設計で

完了検査証取る家が阪神の震災の後くらいから増えてきました。銀行がお金貸してくれないからです。 ちゃんとした裏付けのある家を建てるでないと。


で、いろんな基準ができたわけですねー。


耐震等級1は 最低基準 ちょっと前の建売レベルですかね。

 

耐震等級2 これが一番多いんじゃないですかね。 耐震とはそもそも壁を固くして変異を防ぐ考え方なので 基礎も地中梁が増えたりします。 壁に引っ張られるので基礎も丈夫にする必要があります。


耐震等級3 更に強くした建物 基礎も 建物の壁も金物が増えます。二階建てでも3階建てlevelになるくらいですかね。お金もかかります。申請や諸々200万円ほどかかるみたいです。

 

2025年の4号特例廃止縮小になると 一般的な2階建ての建物(300㎡以下)は「新2号」という区分になります。


3階建てのように許容応力計算(自分たちはこちらを一般的に構造計算とおもってます。)


を2階建てでもやると思っている人もおおいですが


今までも基本 「柱サイズはいくつ、 基礎の配筋はこう、とか国が指定したやり方をとってつくれば 個々の検証はしません」 ということには変わりありません。


今まではそれも見てなかったけど これからは見ますになりました。


でも建てるための仕様がかわるわけではないし やってることは同じなので かわりありません。


むしろ今まで リフォームで折角壁を開けてるのに 現行法に近い 引き抜け金物の設置や耐力壁の設置など 構造計算はしないまでも N値計算(間取りと柱の位置関係で簡易的に引き抜け量を計算するもの)くらいはして リフォームをしてた善良な会社が多い中

審査がないからと適当なことやってた会社は淘汰されます。


しかし既存建物というのは 建てたときに設計図どおりに作られたかを証明するのが困難なので厳密にいえばどうなるのかなとおもいます。


グレーで好き勝手できたのができなくなります。

例えば窓が延焼ラインなら 防火のサッシに変えろとか 無筋基礎を鉄筋コンクリートでつくりなおしなさいとか。 新築でいう完了検査証の降りる状態までもっていきなさいと言われます。 相当リフォーム工事が減るとおもいます。


耐震等級2も3も 許容応力度計算は必須とされてませんので 通常の壁量計算でされている場合もあります。 構造設計士に別料金払って頼むケースがおおいので

社内設計士がソフトなどで壁量計算することがおおいのかもしれません


なにはともあれ 金次第ってことですよね。


安く 希望をすべて盛り込んでくれる会社は 投げうってるだけで


商売の鉄則からは はずれてますよね。


お客さんも工事会社もともによくならなければ メンテナンスなどで困るだけです。


ちゃんと存続できる会社と上手につきあう。


それが一番の耐震ですかね。


それがなければ耐震等級0ですね。 







 

  



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