木で木を無理なく締めるの巻その3

通し貫とは柱に穴をあけて平均4本くらいの28ミリの板を柱を編むようにしていれていきます。
長いところは柱の中で継手を作ってつなげてあります。すべての柱が貫でつながっていることになります。
さらにこの貫をいれて垂直を見た後にクサビで締め固めます
田舎のほうでは筋違がなくてこの貫だけで固めている家をよくみますが
都市部の量産された家では 薄い15ミリの貫にくぎがうってあるだけで構造的には作用せず土壁の固さでもっている家です。
設計の指針になる真壁に貫板にボードをはったりして耐力をみるのも貫の評価は薄い板にクサビなしの一般的な下地貫でみているのですごく評価がひくいです。実際はもっと効果を発揮しています。
筋違で支える一般的な壁は柱ホゾ(しかもみじかい)4点だけで力をささえているので 1度目の地震で筋違におおきな損傷をうけて耐力が減衰しているところに2度目がきて折れると支えを失った4点はたおれます。
貫の場合は長ホゾこみ栓の4点(これだけでもかなり固い)に貫4本で8点たして合計12点で
柱をささえます。
建物がゆがんだときの土台とけたのずれの量をあらわす基準に層間変形角というのがありますが120分の1ラジアンをこえてはいけないって基準があるみたいですが、貫は固いとはいえおおきな力がかかればじわじわとゆがんでいきます。逆にゆがんでくれないと破壊がおきます。 手作り家具の椅子はなかなかこわれないけど ビスでビビっとくんだ椅子はある程度の力まではもちますが逆に破壊がおきるのははやいです。木と鉄ですから。
そしてじわじわゆがんでも相当おおきな角度までたおれることはありません。
なのに基準をこえちゃうからいかんみたいにいわれるんですよね。おかしなはなしです。
ぐだぐだ書きましたが単純にどう考えたって
つよいでしょ。。。